発酵食品を毎日の食卓に。みそ・納豆・漬物・ヨーグルトの続けやすい組み合わせ例

木のテーブルに、ごはん、わかめと豆腐のみそ汁、ねぎをのせた納豆、きゅうりと大根の漬物、バナナをのせたヨーグルトが並んだ朝ごはん

みそ汁、納豆、漬物、ヨーグルト。発酵食品は、どれもスーパーで手に入る身近な食品です。それでも「毎日となると続かない」「何と何を合わせればいいの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。

この記事で分かることは、次の3つです。

  • 発酵食品とはどんな食品か、和食にどんなものがあるのか
  • いつもの献立に足しやすい、朝・昼・夜の組み合わせ例
  • 続けるときに気をつけたいこと(塩分・食べすぎ・薬との関係)

農林水産省などの公的な情報と、研究論文をもとにお話しします。

発酵食品は「微生物の力で変化した食品」

結論から言うと、発酵食品は菌などの微生物が増えて、その働きで食べものが変化してできた食品です。

農林水産省は、発酵を「食品に微生物が増えることによって起こる変化」と説明しています。プロバイオティクスとプレバイオティクスの国際的な学術団体(ISAPP)も、発酵食品を「望ましい微生物の増殖と、食品成分の酵素による変換によってつくられる食品」と定義しています。

たとえるなら、微生物が「料理人」になって、時間をかけて味や香りを作り変えた食品です。大豆が納豆やみそになり、牛乳がヨーグルトになるのは、この料理人たちの仕事です。

和食の調味料の多くが発酵食品

農林水産省によると、和食に使われるみそ・しょうゆ・酢・みりん・酒は、すべて発酵食品です。

たとえば、みそとしょうゆは「こうじ菌」、納豆は「納豆菌」の働きで作られます。特別な食品を買わなくても、日本の食卓にはもともと発酵食品がたくさんあるのです。

「発酵食品=生きた菌が入っている」とは限らない

ここで1つ、知っておきたいことがあります。

ISAPP の資料によると、発酵食品の中には、作ったあとに殺菌・加熱・燻製・ろ過などの工程を通るものがあります。そうした工程で菌が死んだり取り除かれたりして、生きた菌を含まない発酵食品もあると説明されています。

ですから、この記事では「菌をとるため」だけでなく、発酵食品を、食物繊維を含む食材と一緒に、毎日の献立に無理なく入れることを考えます。菌そのものの話は、プロバイオティクスの記事で詳しくまとめています。

研究で報告されていること:発酵食品を多くとる食事の研究

発酵食品と腸内細菌については、研究も進んでいます。ここでは、2021年に発表された研究を1つ紹介します。

この研究では、健康な成人を「発酵食品を多くとる食事」のグループと「食物繊維を多くとる食事」のグループに分け、17週間にわたって腸内細菌と体の状態を調べました(各グループ18人)。

その結果、発酵食品を多くとったグループでは、腸内細菌の種類の多さ(多様性)が少しずつ高まり、炎症に関わる体内の指標が下がったと報告されています(科学誌『Cell』に掲載)。

なお、食物繊維を多くとったグループでは、主な評価項目に変化は見られなかったと報告されています。また、この研究は「発酵食品と食物繊維の組み合わせ」を調べたものではありません。

そして、参加した人数が少なく、期間も短い研究です。日本の食卓の発酵食品で同じことが起きるのか、どのくらいの量が必要なのかは、まだ分かっていません。特定の食品や商品の働きを示すものではない点に、ご注意ください。

組み合わせのコツは「発酵食品+菌のエサ」

ここからは研究結果とは別に、献立を考えるときの考え方としてお伝えします。

毎日の献立で意識したいのは、発酵食品と、食物繊維を含む食材をセットにすることです。

大腸にすむ菌には、食物繊維やオリゴ糖を栄養源にするものがいます。こうした菌のエサになる食品成分はプレバイオティクスと呼ばれます。菌が食物繊維から作る成分については、短鎖脂肪酸の記事をご覧ください。

発酵食品はそれぞれ、食物繊維を含む食材と合わせやすい「相棒」があります。

  • みそ汁 × わかめ・きのこ・ごぼう・いも
  • 納豆 × ねぎ・オクラ・めかぶ
  • ヨーグルト × バナナ・キウイフルーツ・オーツ麦
  • 漬物・キムチ × 麦ごはん・玄米、野菜やきのこの小鉢

発酵食品と、食物繊維を含む食材の組み合わせを示した図。みそ汁にはわかめ・きのこ・ごぼう、納豆にはねぎ・オクラ・めかぶ、ヨーグルトにはバナナ・キウイ・オーツ麦、漬物やキムチには麦ごはん・玄米・野菜やきのこの小鉢を合わせる

朝・昼・夜の組み合わせ例

ここからは、具体的な献立の例です。全部をそろえる必要はありません。 いつもの食事に、1品足すつもりで選んでください。

朝:いちばん取り入れやすい時間

  • ごはん派:ごはん + わかめとしいたけのみそ汁 + ねぎを混ぜた納豆
  • パン派:トースト + バナナとオーツ麦をのせたヨーグルト

朝は、メニューが決まっているご家庭も多い時間です。いつもの朝ごはんに組み込めば、習慣にしやすくなります。

みそ汁の鍋に、しいたけとわかめを手で加えているところ。そばにみそと木のおたまが置かれている

朝の過ごし方については、朝・昼・夜の腸活の記事でもまとめています。

昼:外食やお弁当なら「選ぶ」だけ

  • お弁当:麦ごはんのおにぎり + 漬物を少し + 具だくさんのみそ汁(スープジャーやインスタントでも)
  • 外食:定食を選び、小鉢に納豆や酢の物があれば足す

昼は、自分で作れない日も多い時間です。「みそ汁つきの定食を選ぶ」「小鉢を1つ足す」だけでも、発酵食品と野菜をとりやすくなります。

夜:調味料の発酵食品を活かす

  • 汁物:ごぼう・にんじん・きのこを入れた豚汁
  • 副菜:わかめときゅうりの酢の物、豆腐にキムチをのせた冷ややっこ
  • 主菜:しょうゆやみそ、こうじを使った下味の魚や肉

夜は、みそ・しょうゆ・酢など調味料としての発酵食品を使いやすい時間です。野菜やきのこを多めに入れれば、食物繊維も一緒にとれます。

続けるために気をつけたいこと

発酵食品は身近な食品ですが、毎日とるからこそ、気をつけたい点もあります。

みそ・しょうゆ・漬物は、塩分に気をつける

みそ、しょうゆ、漬物、キムチなどには、食塩が含まれています。

農林水産省によると、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日の食塩の目標量は成人男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされています。

発酵食品を増やすときは、次のような工夫がおすすめです。

  • みそ汁は具だくさんにして、汁の量を少なめにする
  • 漬物は小皿に少し。ほかの料理の味つけを控えめにする
  • 野菜・わかめ・いも類・果物・牛乳や乳製品をとる(農林水産省によると、これらに多いカリウムと一緒になると、食塩のナトリウムは体の外に出ていきます)

高血圧などで食事の指導を受けている方は、その指導を優先してください。

1つの食品に偏らず、いろいろを少しずつ

「体によさそうだから」と、1つの食品をたくさん食べる必要はありません。ヨーグルトの日、納豆の日、みそ汁の日、と日によって変えるくらいの気持ちで十分です。

薬を飲んでいる方は、医師・薬剤師に確認を

血液を固まりにくくする薬「ワルファリン」を飲んでいる方は、納豆を避けるよう指導されることがあります。医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、納豆はビタミンKを多く含み、納豆菌も腸の中でビタミンKを作るため、薬の効果を弱めるおそれがあるためです。

薬を飲んでいる方は、食べてよいものを医師または薬剤師に確認してください。

発酵食品を続けるための3つのコツを示した図。1 いつもの献立に1品足す、2 いろいろな発酵食品を少しずつ、3 みそ・しょうゆ・漬物は塩分に気をつける。薬を飲んでいる方は医師・薬剤師に確認

よくある疑問

Q. 加熱などで、生きた菌がいなくなった発酵食品でも取り入れる意味はありますか?

菌をとる目的でなくても、毎日の献立に取り入れる工夫としては続ける価値があります。ISAPP の資料にあるように、発酵食品の中には、加工の工程で生きた菌を含まなくなるものがあります。この記事でお伝えしたいのは、菌をとることだけではありません。しょうゆやみそ、酢を上手に使って、野菜・海藻・きのこを使った料理をおいしく、続けやすくすることも、毎日の食卓では大切な工夫です。

Q. 甘いヨーグルトでもいいですか?

続けやすさを考えると、好みの味を選んでかまいません。ただし、砂糖の入ったものは、とりすぎに気をつけましょう。無糖のヨーグルトに、バナナやキウイフルーツをのせると、甘みと一緒に食物繊維もとれます。

Q. 発酵食品を食べると、お腹が張ることがあります。

食物繊維の多い食材と一緒に急に増やすと、お腹が張ったり、ゆるくなったりすることがあります。少しずつ増やすのがおすすめです。お腹の不調が続く場合は、医療機関で相談してください。

まとめ

この記事の要点は、次の3つです。

  • 発酵食品は微生物の働きで変化した食品で、みそ・しょうゆ・酢など和食の調味料の多くが発酵食品です。加工の工程で、生きた菌を含まないものもあります
  • 組み合わせのコツは、発酵食品+食物繊維を含む食材。みそ汁にわかめやきのこ、納豆にねぎやオクラ、ヨーグルトにバナナやオーツ麦が合わせやすい組み合わせです
  • 続けるために、塩分に気をつけ、いろいろを少しずつ。薬を飲んでいる方は、医師・薬剤師に確認してください

今日からできることは、次の食事で、みそ汁の具をわかめやきのこにする、納豆にねぎを足すなど、いつもの1品に食物繊維の食材を1つ加えることです。

関連する記事も、あわせてご覧ください。

毎日の腸活に、ケストースを取り入れてみませんか

ここまでの内容は、発酵食品の一般的な情報と研究の紹介です。ケストースの働きを示すものではありません。

ケストースは、善玉菌のエサになるオリゴ糖です。中屋商店のケストースは、3糖で構成される最小単位のオリゴ糖「ケストース」を100%配合しています。3g×30包入りで、1日1包が目安です。ほのかな甘みがあり、ヨーグルトや飲み物に加えてお使いいただけます。体質によっては、お腹がゆるくなることがあります。

毎日の食卓の工夫の1つとして、よろしければご覧ください。

価格などの詳細は、商品ページをご確認ください。

参考にした情報

  • 農林水産省 aff(あふ)2022年11月号「『発酵』の不思議」 https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2211/spe1_01.html
  • 農林水産省 子どもの食育「食材を知ろう 大豆編」 https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/learn/power11.html
  • ISAPP「A roundup of the ISAPP consensus definitions」(発酵食品の定義:Marco ML, et al. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2021) https://isappscience.org/a-roundup-of-the-isapp-consensus-definitions-probiotics-prebiotics-synbiotics-postbiotics-and-fermented-foods/
  • ISAPP「プロバイオティクス:よくある誤解」日本語版 https://isappscience.org/wp-content/uploads/2020/06/Pro_Myths_Japanese.pdf
  • Wastyk HC, et al. "Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune status." Cell. 2021;184(16):4137-4153. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34256014/
  • 農林水産省 みんなの食育ナビ(食塩の目標量) https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics5_04.html
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)くすりQ&A「ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました」 https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/qa/0016.html

この記事は、食生活に関する一般的な情報をお伝えするものです。病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方、持病のある方、症状が続く方は、医師にご相談ください。

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