ケストースの取り入れ方|ヨーグルト・コーヒー・料理での使い方と、気をつけたい「酸味×長い加熱」

朝の食卓に、ヨーグルトの器とコーヒーカップ、みそ汁、白い粉の入った小鉢が並んでいる

ケストースを買ったものの、「どうやって食べるのがいいのだろう」と迷っていませんか。ヨーグルトに混ぜるだけでよいのか、コーヒーに入れて熱で変わらないのか、料理に使ってもよいのか。気になる点はいくつもあると思います。

結論から言うと、ヨーグルトや飲み物なら、そのまま入れてかき混ぜるだけで使えます。料理に使うときだけ、ひとつ覚えておきたいことがあります。それは、熱そのものよりも「酸っぱいものを長く加熱する」組み合わせに気をつけるということです。

この記事で分かることは、次の3つです。

  • ヨーグルト・飲み物・料理それぞれでの、ケストースの入れ方
  • 耐熱性に優れるとされるのに、料理では酸味に気をつけたい理由
  • 甘酢あんなど、酸っぱい料理で使うときのコツ

先に、記事の立ち位置をお伝えします。商品ページに書かれているのは、「1日1包を目安にヨーグルトやお飲み物に加えたり、そのままお召し上がりください」という案内までです。料理や加熱についての案内はありません。この記事の料理の話は、フルクトオリゴ糖(フラクトオリゴ糖とも呼ばれます)という仲間の糖で行われた実験や論文をもとに、中屋商店が整理した考え方です。ケストース単体や、中屋商店の商品で行った実験ではありません。

まず基本:1包を自分の器に入れるのが、いちばん簡単

ケストースの基本の使い方は、1日1包(3g)を、自分が口にするものに直接加えることです。

中屋商店のケストースは、3g×30包入りです。1包が1人分の目安なので、自分のヨーグルトの器やカップに1包入れれば、量に迷いません。

鍋いっぱいの料理に入れると、「1人分がどれくらいか」が分かりにくくなります。そのため、料理に使うときも、できあがったものを自分の器によそってから入れる方法が、分かりやすくておすすめです。

ヨーグルトに入れる:混ぜるだけ

ヨーグルトには、1包をそのまま加えて混ぜるだけです。

  1. 食べる分のヨーグルトを器に入れる
  2. ケストースを1包、上から加える
  3. スプーンで軽く混ぜる

ほのかな甘みがあるので、甘みを足したいときにも向いています。ヨーグルトは酸味のある食品ですが、冷たいまま食べるものなので、大きな変化は起きにくいと考えられます(ヨーグルトそのものの実験ではありません)。食べる直前に混ぜるのがおすすめです。

コーヒー・紅茶・牛乳・豆乳に入れる

飲み物にも、1包を入れてかき混ぜるだけで使えます。

  • コーヒー・紅茶:カップに1包入れて、かき混ぜます
  • 牛乳・豆乳:冷たくても温めたものでも、同じようにかき混ぜます

「熱いコーヒーに入れても大丈夫?」と気になる方は多いと思います。

ケストースについてまとめた論文(門田ほか、2020年)には、ケストースは耐熱性に優れると書かれています。また、実験室の水溶液で調べた研究(Le らの論文、2022年)では、ケストースは中性に近いほど熱に安定で、酸性が強くなると不安定になる傾向が示されています。

「pH(ピーエイチ)」は、酸っぱさのものさしです。7 が中性で、数字が小さいほど酸っぱい(酸性)ことを表します。レモン果汁は 2.00〜2.60、牛乳は 6.40〜6.80、豆乳は 7.00 と、米国FDA(食品医薬品局)の資料にあります。

具体的には、pH5・90℃の水溶液で、ケストースが半分に減るまでに約62分かかったという結果です。pH7では、90℃で約134分でした。

コーヒーの pH は、浅煎り豆の試料で 4.85〜5.13 と報告されています(Rao と Fuller、2018年)。この数字は、実験室の pH5 に近い値です。

この結果をもとに、中屋商店では次のように考えています。コーヒーは、カップに入れてから飲み終わるまで、それほど長い時間はかかりません。1時間ほどかけて半分に減る速さと比べると、飲み物1杯の間に大きく変わることは起きにくいと考えられます。紅茶の pH は今回確かめていませんが、1杯を飲む短い時間という点は同じです。ただし、どちらも飲み物そのもので実験した結果ではありません。

牛乳や豆乳は中性に近いので、温めても心配が少ない部類だと考えられます。

料理に使う:「熱」より「酸味×長い加熱」に気をつける

料理で気をつけたいのは、熱そのものではなく、「酸味が強いものを、長く加熱する」組み合わせです。

論文で耐熱性に優れるとされているのに、なぜ酸味が関わるのでしょうか。理由は、ケストースのような糖には「酸が強く、温度が高いと、分かれやすくなる」という性質があるためです。

ここでいう「分かれる」とは、ケストースが、砂糖(ショ糖)と果糖に戻ることです。実験では、フルクトオリゴ糖の中のケストースが砂糖と果糖に分かれる様子が確認されています。できるのは砂糖と果糖で、ケストースとしての量が減るという成分の変化です。体への影響を調べた話ではありません。

つまり、中性に近いほど熱に安定で、酸性が強く高温が続くほど、分かれが進むということです。この考え方を、2つの軸で整理したのが次の図です。

別の研究(L'Homme ら、2003年)でも、フルクトオリゴ糖の分解は主に酸性の条件で起こり、温度が上がるほど進むと報告されています。

気をつけたいのは「酸味+長い加熱」。横軸が酸味(少ない・強い)、縦軸が温度(冷たい・常温/長く加熱)の4つの区画。冷たくて酸味が少ない牛乳・豆乳など、冷たくて酸味が強いヨーグルト・ドレッシング、加熱して酸味が少ないみそ汁・煮物は大きな変化が起きにくいと考えられ、加熱して酸味が強い甘酢あんだけを先に煮る場合は避けたい区画であることを示した図

実験で見えたこと:酢豚のあんと、煮物

この考え方のもとになっているのは、東京家政学院大学の中村アツコさんの研究(2003年)です。酢豚と煮物を使って、フルクトオリゴ糖の変化を調べたものです。

使われたのは、市販のフルクトオリゴ糖です。ケストース(3糖)やニストース(4糖)などが混ざったもので、ケストース単体ではありません。

結果は次のとおりです。

調べたもの 酸っぱさ(pH) 結果
酢豚のあんだけ(4分煮立てて10分置く) 2.8 オリゴ糖が約83%減少
具の入った酢豚 4.6 減少は13.5%
煮物(10分加熱して10分置く。煮汁は100℃まで上がる) 4.7〜5.6 変化なし

料理での実験結果。酢豚のあんだけはpH2.8でオリゴ糖が約83%減少、具の入った酢豚はpH4.6で13.5%の減少、煮物はpH4.7〜5.6で変化なし。いずれもフルクトオリゴ糖の混合物での実験であることを示した図

同じ酢豚でも、あんだけを煮ると大きく減り、具と一緒にすると減り方は13.5%に留まりました。具を入れることで pH が1以上上がり(酸っぱさが和らぎ)、減り方が小さくなったのです。煮物で変化がなかったのは、煮汁の酸性度が弱いためだろうと論文では推察されています。

論文の著者は、調理のときの pH に気を配ればオリゴ糖を生かせると結論づけ、酢豚のあんだけを先に加熱しておくのは望ましくないと述べています。

ここまでが研究の話です。ここから先は、中屋商店の整理です。この結果を踏まえて、酸っぱいものを使う料理では、ケストースを加熱の最後に、あるいは火を止めてから入れるのが無難だと考えています。次の章で、具体的な入れ方を紹介します。

具体的な入れどころ:6つの場面

入れどころを1枚にまとめると、次のようになります。いずれも、1包が1人分の目安です。

1包の入れどころ6つ。ヨーグルトは混ぜるだけ、コーヒー・紅茶はかき混ぜるだけ、牛乳・豆乳はかき混ぜるだけ、ドレッシングは作る時に混ぜる、みそ汁・煮物は器によそってから入れる、甘酢あんは具と一緒に入れるか火を止めてから入れる、の6つを示した図

ヨーグルトと飲み物は、先ほど紹介したとおりです。ここでは、残りの3つの作り方を説明します。

手作りドレッシング

酢やレモンを使う手作りドレッシングは、酸味が強いものです。ただし、加熱しないので問題は少ないと考えられます。胃酸を想定した実験(pH2.2、37℃、30分)では分解は比較的ゆっくりで、温度が高くなければかなり安定だと報告されています。ただし、砂糖の割合が18%増える程度の変化は見られました(中村 2003)。ドレッシングそのものの実験ではありません。

  • 酢(またはレモン汁)、油、塩などをボウルや容器に入れる
  • ケストースを1包分、一緒に加える
  • よく混ぜる(食べる分だけ作ります)

何人分も作るときは、人数分の包数を入れます。

みそ汁・煮物の仕上げ

中村さんの実験では、煮物の煮汁(pH4.7〜5.6)で変化は見られませんでした。みそ汁そのものの実験は確かめられていませんが、酢のような強い酸味を加えない汁なので、大きな変化は起きにくいと考えられます。ただ、鍋に入れてしまうと1人分が分かりにくくなります。

そのため、鍋ではなく、器によそってから1包を入れて混ぜる方法がおすすめです。鍋で煮込まないので、加熱の影響も小さくなると考えられます。

甘酢あんは「具と一緒に」または「火を止めてから」

酢豚のような甘酢あんは、酸味が強いので、注意したい場面です。

  • あんだけを先に煮るときは、ケストースを入れない:酸っぱい液体だけを煮立てる状態が、実験でいちばん減った条件でした
  • 具と一緒にからめるとき:具の水分で酸味が和らぎます。具を入れてから加えます
  • もっとも簡単なのは、火を止めてから入れる方法:仕上げに火を止めて、1包分を混ぜます

酸味の強い果物を長く煮詰めるジャムのような料理も、同じ考え方で、火を止めてから加えるほうが無難だと考えられます。

確かめられていないこと

次のことは、今回の調査では確かめられませんでした。

  • ケストース単体で調理して、どう変わるかを調べた実験
  • コーヒーや紅茶そのものを使った実験
  • オーブンで焼くお菓子など、焼き菓子での変化
  • 溶けやすさや、保存方法の具体的な目安

ここまでの料理の話は、あくまでフルクトオリゴ糖の実験や論文をもとにした考え方の整理です。「こうすれば必ずこうなる」というものではありません。迷ったときは、ヨーグルトや飲み物など、そのまま加える使い方を選んでいただくのが、もっとも確実です。

よくある疑問

Q. 1日にどれくらい入れればよいですか?

中屋商店のケストースは、1日1包(3g)を目安にお使いください。2包以上を一度に入れる必要はありません。

Q. 入れすぎるとどうなりますか?

オリゴ糖を含む食品の注意表示に、「摂り過ぎ、あるいは体質・体調により、おなかがゆるくなることがあります」という文言が使われている例があります(厚生省の特定保健用食品の許可品目一覧、1998年)。ケストースも、体質によってはお腹がゆるくなることがあります。まずは1日1包で様子を見ながらお使いください。

Q. 糖質を制限しているのですが、使ってもいいですか?

食事について医師から指示を受けている方や、糖質のとり方に制限のある方は、取り入れる前に主治医にご相談ください。

Q. 朝と夜、いつ食べるのがいいですか?

商品の説明には、とる時間帯の決まりは書かれていません。ヨーグルトや飲み物に加えて、ご自身の続けやすいタイミングでお使いください。

まとめ

この記事の要点は、次の3つです。

  • ヨーグルトや飲み物は、1包を入れて混ぜるだけ。自分の器に1包入れるのが、1人分が分かりやすい方法です
  • 料理では「熱」より「酸味×長い加熱」に気をつける。煮物の実験では変化が見られず、酸っぱいもの(甘酢あんだけ)を煮ると、ケストースが砂糖と果糖に分かれるとされています(フルクトオリゴ糖での実験)
  • 迷ったら、できあがったものに入れる。甘酢あんは具と一緒に、または火を止めてから加えます

今日からできることは、朝のヨーグルトかコーヒーに1包入れてみることです。ふだんの食事に1つ足すだけなので、無理なく続けられます。

関連する記事も、あわせてご覧ください。

毎日の食生活に、ケストースを取り入れてみませんか

木のテーブルに置かれたコーヒーカップに、スプーンで白い粉を加えている手元

ここまでの内容のうち、料理や加熱の話は、フルクトオリゴ糖の実験や論文をもとにした中屋商店の整理であり、中屋商店の商品の効果や使い方の案内を示すものではありません。

中屋商店のケストースは、3糖で構成される最小単位のオリゴ糖「ケストース」を100%配合しています。3g×30包入りで、1日1包を目安に、ヨーグルトや飲み物に加えてお使いいただけます。ほのかな甘みがあります。体質によっては、お腹がゆるくなることがあります。毎日の食生活に取り入れるきっかけの1つとして、よろしければご覧ください。

価格などの詳細は、商品ページをご確認ください。

参考にした情報

  • 中村アツコ「フルクトオリゴ糖を用いた酢豚や煮物中での糖の変化」東京家政学院大学紀要 第43号 49-53(2003)。使用したのはケストース・ニストースなどの混合物(ケストース単体ではありません) https://www.kasei-gakuin.ac.jp/tkgu_cms/wp-content/uploads/2022/04/43N49.pdf
  • Le HP ほか「Thermal Stability of Fructooligosaccharides Extracted from Defatted Rice Bran」Foods 11(14):2054(2022)。実験室の緩衝液での結果で、食品そのものではありません https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9324758/
  • L'Homme C ほか「Kinetics of hydrolysis of fructooligosaccharides in mineral-buffered aqueous solutions」J Agric Food Chem 51(1):224-228(2003) https://agris.fao.org/search/en/records/65dfda3f0f3e94b9e5dcdd22
  • 門田吉弘・北浦靖之・遠藤明仁・栃尾巧「ケストースが持つ多様な生理機能の解明と実用化に向けた取り組み」日本栄養・食糧学会誌 73巻4号 123-131(2020)。著者には企業の研究開発部門の所属者が含まれ、一部の著者は同社から研究費を受けています https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/73/4/73_123/_pdf
  • 米国FDA「Approximate pH of Foods and Food Products」(2007。転載PDF) https://riverstonehealth.org/wp-content/uploads/FDA-Approximate-pH-of-Foods.pdf
  • Rao NZ, Fuller M.「Acidity and antioxidant activity of cold brew coffee」Scientific Reports 8:16030(2018)。コーヒーの pH(浅煎り豆の試料での測定値) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6207714
  • 厚生省「特定保健用食品の表示許可について」(1998年4月15日。キシロオリゴ糖を関与成分とする食品の注意表示) https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1004/h0415-1.html

この記事は、食生活に関する一般的な情報をお伝えするものです。病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方、持病のある方、症状が続く方は、医師にご相談ください。

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